劣 化 地 獄
プラスチックやゴムなど樹脂類の劣化は著しいものがあり、よく観察するとアチコチ劣化だらけ。
一度劣化した樹脂類は元に戻ることはありません。
そんな劣化現象はコード類にも容赦なく襲いかかります。
エンジンの電装部とレギュレータを繋ぐコードは数本あり赤いチューブでまとめられていますが、劣化してカチカチに固くなっていることが多いと思います。
さらにそれば割れてコードがむき出しになっているところがあります。
これまで2機ほどエンジンをばらしていますが、両者共に同じようになっていました。
ご覧の通り。
この赤いチューブは屋外に露出しておりエンジンの熱の影響を受けやすい場所だからでしょうか。
コード自体も若干固くなってきています。
このままでも使えなくはないですが、コードがむき出しになったままでは危険もありそうなのでチューブを新調します。
何で保護するか?
選定条件は以下としました。
- 耐候性があること
- 外部からの攻撃に強いこと
- 柔らかいこと
「耐候性がある」という時点でシリコンチューブ以外思いつきません。
その他の条件もシリコンチューブでクリア出来そうです。
シリコンチューブは内径10[mm]程度は必要です。
コードをまとめても10[mm]もありませんが、後述するようにまとめて全部を一度に通すことは出来ないためです。
また、極端に外径が太いと取り回しが大変になるので注意して下さい。
古いチューブはスルりと抜けて取れるものではないため、ニッパーやペンチでちまちまと切るしかありません。
あとはコードを綺麗にしシリコンチューブに通すだけですが、コードの先端はギボシ端子やら何やら付いていますので1~2本ずつしか入れることが出来ません。
また、コードは意外と滑りが悪いのでチューブの内部とコードはシリコンスプレーで濡らしておくと比較的スムースに入ります。
末端は耐候性のある結束バンド(白いやつ)でギュっと締めておけばホコリの侵入も防げます。
シースルー状態で少々気持ち悪いですが、劣化チューブよりは格段に良くなりしばらくは安心出来ます。