ミニキャブEL エンジンスワップ(3) 組立て(1)
焦らずサビ取りから
バラバラエンジンセットと一緒にあったのはサビたボルトやナット類。
これらはCRCでびちょびちょにした新聞紙に包みビニールに入れて縛っておいたのですが、完全に飛んでサビが発生していました。
そのままでも使えないことはないですが、この際なのでサビを落としておきます。
漬け置きで楽が出来るラストリムーバー。
7、8年前に買ってほとんど使わず残っていたもので機能するのかと思ったらまだ大丈夫でした。
代用品としてはサンポールがあり使った(やった)ことがありますが、こちらのほうが落ちる効果は高いような気がします。
で、1時間程度漬けておき水ですすぎます。
乾きだすその場ですぐに黄色くサビてくるのでさっさとCRCを吹いて防錆処理をしますが、先の通りCRCの類は飛ぶので使う時にモーターオイルかグリスを塗布することをおススメします。
そして「もしかしたらラストリムーバーは使い回しが出来るのでは!」と思ってこららも漬け置きに。
結果、3回ほど使い回しが出来ました。1回ぽっきりで捨てるのはもったいないですね。
ちなみにこれらのネジ類は山梨にA101型ミニカのドアを取りに行った時にもらった、ミニカ用のもの。
ミニカをバラバラにした際に捨てずに取っておいたそうでGood job!
というのも、これらのネジ・ボルトはきちんと強度設計されたものなので、そこらのホームセンターに売っているのとはわけが違います。
規定トルクで締め付けたらボルトの頭がねじ切れた・・・というのは何度か経験していますし、価格もそれなりで安くないのも納得です。
ラストリムーバー処理のマエとアト
上が何もしていないボルト、下がラストリムーバー処理したボルト。
上は金色をしているのに対して下は銀色。
金色は(たぶん)クロムメッキ処理と思いますが、ラストリムーバー処理すると色が無くなっています。
もしかしたらメッキをも剥いでしまうのか・・・
モーターオイルやグリスによる防錆処理は必須ですね。
クランクケースに収める
サビ取りごっこをしているうちに大汗をかき思考力と処理速度が落ちてきます。
熱暴走手前か??
クランクケースを用意します。
予めパーツクリーナーでチリ・ホコリを除去しましょう。
クランクはモーターオイルで防錆をしビニールに入れて厳重保管をしていましたが、ここは手抜きせずにきちっとパーツクリーナーで洗浄します。
そうです。大丈夫であろう、と思っても意外とチリ・ホコリは付いていますので。
これだけ出てきました。
パーツクリーナーの洗浄後はあまり各部を摺動させないようにオイルを塗布します。
ベアリングやクランク軸などを中心に全体がベロベロになるまでオイルを塗りたくります。
直接触れる場所ではありませんが、保護のためにクランクケースの内側もオイルを塗っておくと良いかもしれません。
そしてクランクアッシーをゆっくりと下ろして収めます。
真ん中と右側のベアリングのアウターにピンがありそれを穴に合わせる必要があります。
リア側のスリッドが入りにくい場合は赤線の外周部にオイルを塗布するとスムースに入ります。
矢印のアウターは前後の向きがあるので注意です。
水色の部分が深い溝になっていますがその溝がエンジン内側になるようにします(向きを間違えても入っちゃいます)。
オイルチェックポートを収める
クランクアッパーケースの矢印の位置にチェックポートを収めます。
上下の向きがあり、右側にある向きで穴に入れます。穴に入れたら指で押しこんでおきましょう(そんなに奥までは入りませんが)。
クランクケースを合わせる
さて、次にクランクケースを合わせる作業になります。
クランクケースの合わせ面には耐ガソリンの液体ガスケットを塗布する必要があります。
ここで使用するのは三菱自動車指定の「ヘルメシール201」。
40年も前の整備書に記載されているもので今もなお売っているのは驚き。
そんなにぶっ飛んだ価格ではありませんが、使い切るには何年もかかりそうな量です。
ちなみに今回気が付いたのが「有効期限1年」。
これは2年ほど前に買ったもの・・・おいおい大丈夫か??
外箱には「ヘラなどで・・」とありますが、ここは指でまんべんなくなるように塗布。
気温が高いからか古いからかワカリマセンが、乾燥が早くヘラではうまく塗れませんでした。
このようにまんべんなく。
厚みは0.1~0.2mm程度が宜しいようですが、うまく塗れずぼってりしてしまいました・・・
外箱には「3~6分待ってから合わせる」とありますがモタモタしているとあっという間に過ぎてしまいます。
特にこの時期は暑いのでもっと早めても良いかもしれません。
合わせたあとは全てのボルトナットを締め付けて完了です。
さて、お次はピストンを付けて・・・
あれ?
あれれぇ!!